帰り舟のこと [小説]
なんとなく急に冷え込みが厳しくなってきたようですね。
気がつけばもう12月10日なわけて・・・本当に年末ですよ。
コミケカタログを土曜日には買いに行かないと。
これまで毎回通っていたサークルさんが商業が忙しくなって、参加されなくなったりしていろいろと
戦闘力をもてあますような感じもあるわけですが・・・さてどうなりますやら。
帰り舟 深川川獺界隈 山田正紀 読了
山田正紀先生の時代ものです。
例によって予備知識なしで、勝手に人情話かと思っていたら・・・
なんとも軽妙なピカレスクな話で予想外ですよ。
登場人物がそろいもそろっての悪人が、ダメ人間・・・半端ないです。
とはいっても、今の価値基準からのダメ人間、悪人であっ、て当時の一般常識からは
それほど逸脱してないのかもしれません。
また、登場人物の根底にはなんともいえないエネルギーを感じて、読んでいて非常にわくわくするわけですよ。
バイタリティに溢れかえっているというかなんといいますか。さらに所帯を構えるのは難しいけど、
日々を生きるのはそんなに苦痛じゃないって感じの、大江戸暮らしの風情が伝わってきてなんというか、微妙に憧れを感じちゃったりします。
とにかく登場人物は一癖もふた癖もありますが、それだけで秘めたる思惑もいろいろ交錯しているようす。
・・・・つか、この作品続き描いていただけるのでしょうか?まだまだいろんな伏線が回収されていないですし、魅力的な登場人物たちをこのまま放置するのは非常にもったいないですよ。
そういや、本作品の舞台は毎日通勤で電車の中から見ている風景なのだなと再認識。
なんかこの辺一体の歴史に引き込まれちゃいそうというか、古地図とかにはまりそうですね。
時に、先生は本格的な時代物に挑戦とか言われてますが、すでに早春賦という傑作を世に送られていると思うんですが。
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